阿姨さん探しⅡ [上海生活]

もうずいぶん前の話になるけど、我が家にはじめて来てもらった阿姨さんは結果的に大喧嘩をして5ヶ月ほどで辞めてもらった。
辞めてもらうときはお互いものすごく嫌な思いをしたし、エネルギーも使ったので思い出すだけでうんざりするのだけど、結果的に言えば我が家には合わなかったと思う。
これまでほとんど外国人の家で仕事をしていた彼女は、いい意味でも悪い意味でも“外国人の家庭慣れ”していた。
アイロンかけや掃除なんかはとても丁寧だったけど、それは逆に“見せ方を知っている”という印象を受けた。
それはそれで職業技能だし悪いことでは決してないとは思うけれど、我が家が求めていたのはそこではなかったという一言に尽きる。

喧嘩をして次の日から来なくなったので、次の人をすぐに探さなくてはいけなくなった。
でもここは上海。
中国人家庭でも阿姨さんを雇うことは珍しくないので、阿姨さんの紹介所(家政婦紹介所)がたくさんある。
友達が紹介所を通して阿姨さんを雇った話を前から聞いていたので、そこを紹介してもらった。
中国人の旦那さんがいろいろ手を回してくれて、すぐに面接の手配をしてもらえた。
こういう時、やっぱり頼りになるのは友達だ。
ちなみにそこの紹介料は雇用が決まった阿姨さんの給与1か月分の20%。
阿姨さんが辞めたり、こちらから辞めてもらった場合でも2年間内であれば無料で他の人を紹介してくれるそう。
形式だろうけど、契約書も作ってくれる。

とりあえず面接をして二人目の人に来てもらった。
河北省出身の50歳くらいのおばちゃん。
旦那さんが上海人なので、国有企業を早期退職後に上海に戻ってきたそう。
北の人なので、言葉はとっても聞き取りやすい!
印象は“中国の肝っ玉おばちゃん”。
前の人のこともあるので、とりあえずやってみてもらって我が家に合わなければまた別の人にしてもらおう、というスタンスで来てもらうことにした。

この阿姨さん、意外にも我が家にはとっても合うことがその後わかった。
何よりもりんりんが大好き。
家事以外の時間はずっとりんりんと遊んでくれる。
それは仕事というよりも、孫と遊んでいるおばあちゃんといった雰囲気。
実際にこの阿姨さんが来てくれるようになってからりんりんが活発になったような気がするくらい。

彼女が一体どれくらいりんりんが好きかと言うと、りんりんが主語の時には“私達の”という言葉が前につき、さらに“りんりんは本当に頭がいい、他のことは全然違う特別な子だ”と毎日言う。
誇張ではなく本当に毎日、しかも日に何度も言う。
そして今日散歩の時に出会った近所の子よりもりんりんがいかに素晴らしいか、今日は何ができるようになったか、毎日退勤時に報告してくれる。
まさに、ただのおばあちゃん馬鹿状態。

月曜日は毎週、“二日も会えなくて寂しかった”と早めに出勤。
長期休みや私達の一時帰国の後なんかは30分以上早く来て、こんなに会えなくてどれくらい寂しかったかを語る。
家に帰るとひたすらりんりんの話をしているらしく、息子(30歳、未婚)はりんりんに嫉妬しているとか。
そして実際に家族にりんりんを見せたくなったらしく、ある日一度出勤するとりんりんを連れて家に帰り、家族と昼ごはんを食べてまた戻ってきた。
ちょうど春節が明けた頃だったので、りんりんは紅包(お年玉)までもらってきた。
家族もみんな、りんりんを大層気に入ってくれたらしい。

北方の人なので、餃子や麺、肉まんを皮から作ってくれたり、ご飯もおいしい。
おばちゃんなので時々づけづけ言って人をいらいらさせることもなくはないけど、りんりんも阿姨さん大好きで、今では我が家になくてはならない存在だ。
いつかりんりんが幼稚園や学校に通うようになったり、阿姨さんに孫ができたりしたらお別れの日が来るんだろうけど、その後も上海のおばあちゃんとしてたまに会いに行ったり会いに来てもらったりできるんだろうなと思う。

阿姨さんは本当にピンきり。
その家に合うかどうかもあるし、それこそ縁だ。
そういう意味では、我が家は本当に幸運。
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